毒婦、修羅の過去

毒婦の過去。

炎上は続く。

夫は、私が水商売を始めたことは気に入らなかったようだ。

 

そんな事言うてる場合ちゃうし!

 

私は昼間の小売業を夕方一旦閉めて子供を迎えに行き。

 

食事を作り、店で食べさせ。

店を閉めて帰宅し、風呂に入れ。

その後は夫に託してスナック勤めをした。

 

時給1500円のスナックのバイト。

ないよりはマシだったが焼け石に水だった。

 

買い物は食材ですらも魔法のカードを切り、後からリボ払いにするという完全なる悪循環システムに乗り上げた。

 

増えるリボ、減らない元金増える一方の元金。

このままでは本当にヤバい!

 

小売業の店をしながら、私が見た求人サイトはもう残された風俗だった。

 

 

日払い!初心者大歓迎!

30代の女性が活躍しています!

容姿が気になる方も大丈夫。

一度面接してみてください!

体験入店もありますよ!

 

入店祝い金10万円!

 

な、なんだ…なんだこの世界は…

日払い、日払い、日払い!

1日、最低3万!?

マジか!!

 

いや…私が面接行っても無理やろ…

いやでもこのお給料!!

 

 

数日くらいだろうか。

風俗の求人サイトとにらめっこした。

 

そして私は決意した。

 

夫にばれないように…

昼間の小売業を週3営業して、週3風俗…

夕方までに帰れば…

 

頭の中で何度も何度もシュミレーションした。

 

 

そして私は、とある風俗店に電話をし。

面接の約束をした。

 

 

ここまで堕ちたか…という気持ちは全くなかった。

 

とにかく、お金が欲しかった。

 

 

金が回らない…

退職して、退職金を手にした私に、夫は

「好きに使えばいい」と言ってくれた。

 

しばらくは家で養生したが、家事もまともにできないくらい憔悴しきっていた。

 

病院に通い、毎回先生の前だけで大泣きした。

 

朝、子供を保育園に連れて行くのがやっとで。

 

一日中家で寝ていた。

 

それでも、家族のために衣食住だけは…と必死に生きた。

 

頭が完全におかしくなっていたので、当時あらゆる生命保険に入りまくった笑える。

 

 

体調もぼちぼち良くなった頃から、失業保険の手続きやらなんやらと。

ハローワークに通ったりと徐々に社会復帰していった。

 

だがもうどこかで働く事が怖くて、再就職は考えられなかった。

 

退職金は自由に使えと言ってくれた夫に甘えて、私は小売業を始めた。

 

自分が言うならば社長で、誰に文句言われる事なくできる小売業は私にはぴったりだなー!なんて気楽にやっていた。

お客様の数は少なかったが、最初の3年は赤字計算で臨んだ。

いつか利益が生まれる、その自信があった。

 

最初の3年は赤字計算、というのは夫にも話してあった。

好きなようにすればいい、今まで毒婦が稼いできた分は俺がなんとなする。

 

そう言っていた。

 

するわけねぇよな!!

 

なわけ、ねーよな!!

 

 

毎月お互い20万の生活費をおさめ、残った金額やボーナスはお互いノータッチの生活をしていた。

 

二馬力のつもりで借りた家。

二馬力のつもりで買った車。(ローン)

二馬力なりの生活。

 

夫が持ち帰る「生活費」はいつまで経ったも20万のままだった。

 

家賃、車のローン…

で、チーン。

 

 

失業保険も切れ、未だ払い続けていたそれまでの借財の返済。

ふりかかってくる国保から年金の支払い。

とち狂って入った生命保険の支払い。

 

光熱費、携帯代、食費、保育園代!!

 

家計は火の車。

 

 

夫に何度も言った。

このままじゃこの家潰れる!!

生活費、余分に入れてくれる言うたやん!?

 

何も変わらなかった。

 

そのくせ、ブラックだから持てないETCカードにガソリンカード。

 

私が仕事を辞めても、まぁそれは好き放題使われました。

 

ガソリン代も会社から出ないの?

うちにはあんたの通勤に使うガソリン代なんかないねん!!

節約するなり、ガソリン代払うなりなんなりしろや!

 

会社辞めてもいい、失った収入分は俺が稼いでくる、言うたんちゃうん!?

楽させてやりたいて、あんた言うたよな!?

また私を殺す気か!!

 

と、また狂い始めた私に向かって。

財布から取り出したガソリンカードを思いっきり投げてきた。

 

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シャッ!

 

私の頭にクリティカルヒットした。

 

おのれ!

誰のおかげでこのガソリンカードと言う名の魔法のカードが待てとったとおもてんねん!

しゃーーくぞわれ!!!

 

「お前、誰に向かって言うとんねん!」

 

なんやお前、逆ギレか!?

いつまでも二馬力気分でおんのんお前だけや!

少しは節制するなり、金持って帰ってこいや!

 

 

金の切れ目はなんとやら。

 

こうして毎日のように金の事で大喧嘩。

 

子供の前でみっともない…。

 

 

私はそのまま家を飛び出した。

 

そして家から歩いて徒歩10分くらいのところにあった古臭いスナックに張り出してあった求人。

 

私はその求人に吸い込まれるように店に入り

「明日からでもいいので働かせてください」

 

10年近くのブランクを経て。

 

昼間は小売業、夜は水商売の掛け持ちを始めた。

毒婦、会社を辞める。

平穏な暮らしが続いた中。

 

私の仕事面で大きな問題が勃発した。

 

異動先の直属上司に酷い嫌がらせを受けるという拷問の日々が始まった。

バチでも当たったのか…。

 

その直属上司の部下となるポジションに座った人はみんな病んで辞めて行く、という「地獄のポジ」と呼ばれるところだった。

 

病んで突然退職してしまったところの穴埋めに、地獄のポジに選ばれたのが私だった。

 

詰んだ。

 

完全にワイ、詰んだ。

 

おい、リストラか!?

殺す気か!?

 

と、当時の上司に詰め寄ったが。

君なら大丈夫!と肩を叩かれた。

肩たたき…だったのか?ウケる笑えん。

 

 

地獄のポジに座った初日から地獄は始まった。

全担当者が座っていた机の引き出しを開けた時、私の頭の中にガーン!という文字が1000ptくらいのデカさで飛び出た。

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決済されていない未処理の書類、何の領収書かもわからない大量の領収書と請求書…

 

出るわ出るわの大騒ぎ…

 

 

「すいません…あの…これ…」

 

と、上司にたずねると。

 

「あ、それな。あんたの仕事な。」

 

 

死刑宣告だ。

 

 

途方にくれる毒婦…。

 

私はその日から、わかのわからない書類に埋もれ。

 

真後ろに座る上司に「まだ?」と5分おきくらいに圧力をかけられ。

わたしはクタクタに柔らかく煮込まれていった。

 

「す、すいません…あのこれ…意味がわからないんですけど…」

 

と言うと、出ました机ドン!

 

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昨年度の資料見ながらやれば

誰だってできる仕事やで?

(あ、上司は女性でした写真はイメージです)

 

私は昨年度の資料と伝票に埋もれながら、ゲロ吐きながら闘いました。

 

その道中も「銀行行ってきて」と言われ。

 

チャリンコ走らせて銀行パシリにも行き。

そんな時に限って銀行ババゴミ。

待てど暮らせど呼ばれない。

 

やっと手続きを終えてダッシュで帰社。

 

「ただいま帰りました…」

 

「なぁ、銀行一つでどんだけ時間かかっとんの?あんたがここ出たん、13時36分な、ほんで今何時?」

 

「は、はぁ……すいません、銀行が混んでいまして…」

 

カチャカチャと何かをパソコンに打ち込む上司。

 

画面を見たら、私の1日の行動が細かく記録されていた。

 

 

君ならできると言った元上司に、お前がやってみろと言いたかった。

 

その後は周囲のパート職員を取り巻きにし。

お前ら小学生か!レベルの嫌がらせを受ける。

旅行で買ってきたお土産のお菓子、私だけ貰えてないとかw

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今もこれくらいの低スペックのお土産を見ると動悸がするほどのトラウマクッキー。

 

昼休みは事務所にいたら死んでしまうと思って毎日コンビニで時間を潰した。

 

私はその後、1000円札ハゲを作り。

通勤途中の地下鉄の中で鼻血を吐き出してそのままぶっ倒れ、気を失い救急搬送されました。

 

転勤してから約2ヶ月の命でした。

 

地獄ポジに座った期間の最短記録だそうです。

 

最短記録て。

これ以上頑張った人、今も生きているのだろうか?

 

私は救急搬送された翌日から、病欠を取り。

傷病手当を貰いながら、異動願いを出し、頼むから移動させてくれと元上司に頼みに行った。

 

だが、このクソ女上司はもっと斜め上行く奴だった。

 

私がぶっ倒れた事に、職場で何か原因があったのでは?と元上司は聞いてくれたようだが。

ある事ない事ではなくて、ない事ない事先回りして元上司に毒婦は使えないポンコツ職員と吊し上げられており。

 

「毒婦さんも毒婦さんで反省する部分があったんじゃないですか?」

 

と言われ、絶望した。

 

私は人生で何度絶望し、何度地面に叩きつけられる思いをしなければならないのか…

 

もはや、生きるネタ。

 

私の人生ネタだらけ…トホホ…。

 

 

1000円札ハゲ第一発見者は夫だった。

 

もう会社辞めたい、と言ったら。

夫は「その分、俺が稼いでくる!なんとかするからそんな会社辞めろ!」

 

と、言ってくれました。

 

 

その時は嬉しかったのですが。

 

まぁそんなの後から茶番だなんてすぐわかる事なのにね。

 

本当、私バカだわ。

 

 

 

平穏な暮らし

その後、新しい場所に引っ越し。

 

平穏な生活を送った。

 

夫はきちんと毎月生活費をおさめ。

私もワーキングマザーを続けた。

 

二馬力で借金返済しながらも、少しづつ貯金をし、時々旅行に行くなどして平穏に暮らしていた。

 

その時はとても平和だったような気がする。

 

娘が4歳になり、私に欲が出てきた。

2人目が欲しい。

 

「2人目欲しい、この日排卵日予定やからこの辺り頼むわ」

 

という酷く事務的な作業。

 

すぐにはできなかったが、33歳の誕生日の日。

2人目妊娠を知る。

 

 

1人目の時とは全く違う素晴らしきマタニティ生活。

 

2人目も無事出産し、職場復帰も果たし。

 

4人家族になった。

 

 

時々私のメンがヘラって、夫に八つ当たりしたり。

てめぇあの時の悪事を忘れたんちゃうやろな?といつまでもその爆弾を仕掛けた引き出しを開けてやった。

 

 

生活費もおさめて、真面目に働いて、俺は罪を十分滅ぼしただろう?みたいな顔されると最高に気分が悪かった。

 

 

「あんたの事、私が死ぬまでに一度でも信用すると思ってんの?

 

アホなん?

 

信用するわけないやんwwww」

 

と言ったら

 

「信用もしてない人間とこんな暮らししてんのか!?」

 

と逆ギレされた事がある。

 

 

まぁ、怒らせた私も悪いけど。

私は生活費と言う名の慰謝料のために、こうしてあなたと暮らしているわけで、あなたは刑務所にいるのと同じだと思って、刑を務めなさいうんこ♡て心で思っていました。

 

 

なんか年がら年中日焼けしてんのか、浅黒いし。

本当、うんこみたいだった。

 

うんこだったんだよ、あれは。

 

 

まぁこんな感じで「離婚劇」が始まるまで。

私が会社を辞めるまでは、平穏ちゃ平穏だった。

 

 

ダンダンダン!

またある日の今度は夜20時頃だ。

 

突然、玄関のピンポンではなく

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

とドアを叩く音だった。

 

 

ビクゥ!っとして、まずは娘を抱き上げた。

 

夫は夜中からの仕事のため、ソファでうたた寝をしていた。

 

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

◯◯君!◯◯君!(夫の名前)

 

 

すぐさま寝ていた夫にグーパン入れて起こし、あんたのお母さん来たわよと起こした。

 

 

ちなみに、私は夫の両親には会ったことがない。

離婚してからの即再婚だから、親もお前の勝手にしろそんな女に会いたくない、と言っていたとの事だった。

まぁそれはとってつけた理由で。

勝手に離婚届出してたわけですから、私なんか紹介された事なんか一度もないわけです。

 

まぁ私からしたら嫁姑問題回避で良かったわ、くらいにしか思っていませんでしたが。

 

 

夫は飛び起きたが「いないと言ってくれ」の一点張り。

 

 

「電気がついてるからいるんでしょ!」

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

 

お前出ろや!

 

と小声で言う私。

おらんて言うてくれや!

て小声で言う私。

 

ごっつええ感じのこれ状態ですよ。

 

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(わかる方にはわかっていただけるかと)

 

 

娘はでっかい声で

「かーちゃん、とーちゃん?

お客様ですよぉぉおおおおお!」

 

と叫ぶしで。

 

 

とりあえず、子供を会わせる事が私の中で恐怖でしかなかったので

 

玄関のドアを閉めたまま

 

「は?どなた様ですか?

うちには◯◯などいませんが?」

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

しつこい。

 

「何時だと思ってるんですか?

警察呼びますよ!」

 

と言ったら静かになった。

 

覗き穴に穴が開くほどベッタリひっついて耳を澄まし、母親が去るまでずっと覗き込んでいた。

 

 

一難去ってはまた一難。

 

 

その後も、母親は何度も訪ねてきては

「息子を返してください」とドアの前でさめざめと泣いたり。

「泥棒猫!」と言われたり。

 

「あんたのせいで初孫に会えなくなった!」

 

とまで言われ。

 

 

なんで私が泥棒猫なの?

 

 

夫は、自分の親には私を最後まで「浮気相手」と言っており、不倫の末にできた子だと娘の存在を説明し。

 

自分のことは棚に上げ。

 

自分の悪事は棚に上げ。

 

 

全ては私と娘の存在のせいで今がある、とのように。

 

説明していたようです。

 

 

面白いですね。

ここまで自分大好きな人、見たことないからギネスか何かに載せてやってあげたいくらいです。

 

 

その後は父親が登場したり、先妻の母親?なのかその辺は不明なのですが自宅前でよく「泥棒猫!」「阿婆擦れ女!」などとよく叫ばれました。

 

 

録音して警察に持ち込むも、パトロール強化しますね、で終わり。

 

隣のおばちゃんもだんだんと「隣と関わったらえらい目合うわ」と思われたか、会っても軽く会釈されるだけの関係になり。

 

 

もうそこには住めなくなった。

 

 

金もないのに、また金を借りて。

新しい家に引っ越したのであった。

 

なーむー。

 

 

 

一難去ってまた一難

調停も終わり、ようやく静けさを取り戻したかのように見えた日常。

 

 

ボロアパートの隣のおばちゃんとはとても仲良くしていて、お互いにおかず交換なんかするほどの仲だった。

 

そのおばちゃんが「再婚したの?」と聞いてくるので、いやあれはもともとの旦那です。

まぐろ漁から帰ってきましてん、と適当な事を言っておいた。

 

おばちゃんが

 

最近、姉ちゃんとこに昼間に60歳くらいのおばちゃんやなぁ…訪ねて来てる事あんで?

 

ピンポンピンポンやかましいから、姉ちゃんになんか用事か?て聞いてんけど、黙ってどっか行きよったわ。

 

 

はて?

誰やろ?

 

と、思っていた。

 

その後、おばちゃんに「そのおばちゃんがポストの中覗き込んでたで」とも言い出し。

さすがに気持ちが悪くなり警察に相談した。

 

 

それからしばらくして、19時を回った頃だ。

ピンポンが鳴った。

 

夫、娘がご飯を食べた後に2人は遊んでいて、私は片付けをしていた。

 

19時を回ったピンポンに用事はねぇよ、と無視。

 

ネットで何か注文した覚えもないし。

宅急便なら不在票が入ると思い、そのままスルーした。

 

ピンポンは鳴り続ける。

 

玄関の覗き穴から覗くと、そこには60歳くらいのおばちゃんが立っていた。

 

!!!

隣のおばちゃんが言うてた人!?

 

と、思ってビクビクしていた。

夫が「出ないのか?」と聞くので「お前が出ろ」とサインを送り、夫が覗き穴からおばちゃんを確認したら突然奥の部屋に逃げ込んだ。

 

ん?

 

 

夫の母親だった。

 

 

私はそのまま、諦めて帰ってもらうのを待った。

 

 

姿が見えなくなった後夫に

「ほんま逃げ回るん好きやな?

隣のおばちゃんが言うとってん。

最近60歳くらいのおばちゃんがウロウロしとるて。

警察にも言うたけど、あんたのお母さん?

今回の話も結論も話してへんの?

なんの用事?

頼むから今後のケツは自分で拭いてくれへん?」

 

 

と言った。

 

夫は黙ったままである。

 

この人、本当都合悪くなったら黙るに徹する人で。

 

今思い出してもほんまちっさい男だわ、と思う。

 

 

母親は何をしにきたのだ?

毒婦より

どうも、たくさんのアクセスありがとうございます。

 

調停が終わった後の、一悶着、二悶着を引き続き書きますのでお暇つぶしはまだまだ続くよ。

 

お楽しみに。

 

ここから、毒婦の2人目の出産からの離婚までの道をタラタラ書きます。

 

またお暇つぶしに遊びにいらしてください。

 

 

毒婦より