毒婦、修羅の過去

毒婦の過去。

毒親と毒婦 小学生の頃(2)

兄は学校に行く時、母親が手作りで作った小さな長方形の巾着を持って行くようになった。

 

無理にパンを食べずに、食べられない分は持ち帰る。

 

先生との話し合いでそう決まったのか、兄はパンを持ち帰るようになった。

 

 

その頃からだろうか。

 

 

母は兄に対してものすごく優しくなった。

 

父親も兄が食べない事で怒る事もなくなった。

時々「怒られないからといって調子に乗るな」くらいは言っていたが。

食べない事で怒られる事はほぼなくなった。

 

兄も高学年になっていくにつれ、身長が低い事を気にしてか

よく食べるようになった。

 

気がつけば、兄のチックと呼ばれた頭ぶんぶんもなくなっていた。

 

母親が注ぐ兄への愛情も形を変えて行った。

 

 

徐々に私は「なんでお兄ちゃんばっかり」と思う事が増えて来た。

 

逆に、食い意地のはった私がいつまでもおかわりして食べ放題していると

「いつまで食べるの?」

「まーだ食べてんの?」と言われる。

 

だんだんと、母親の何かに向ける矛先が。

自分に向いて来ているように感じた。

 

そして「お兄ちゃんばっかりせこい」

 

理不尽に思う事が徐々に増え。

 

「お兄ちゃんなんだから!」と兄が怒られていた事が

「お兄ちゃんなんだから」と兄を優先する事が増えていった。

 

これが、兄が中学生になり。

私が後を追って中学生になってからますます増えて行った。