毒婦、修羅の過去

毒婦の過去。

翌日。

連絡先交換をした翌日、飯でも食いに行こうと連絡があった。

 

暇だったから行った。

 

店は初デートというか、初会食に「にんにく屋」という名のにんにく料理がメインの店をチョイスされた時点でこいつはアホなんかと今なら思える。

 

あの当時の私はまだまだケツが青かった。

 

食事を終えて、車に案内され。

少しドライブしようと言われた。

 

行った先は某海沿いにある観覧車の麓。

 

たわいもない話をした後に、こう私は言った。

 

「結婚してんねやったらはよ帰ったら?」

 

「いや、それが嫁とは揉めてて…」

 

「それはテンプレ通り。その手には乗らん」

 

「いや、ほんまに離婚しよう思ってんねん」

 

「さよか」

 

 

その後もずっと、離婚するするアピールしていたが右から左に流していた。

 

「もう帰ろうや」と私は言った。

 

そして帰りの車中、この男は言ったのだ。

 

「いつもやったら…

 

 いや、他の女やったらこのままホテルに誘うけど…

 

なんでやろ…

毒婦ちゃんはよう誘わん…

大事にしたいて思うねん…」

 

 

ハイ、ワシ落ちた。

 

当時のワシに死ねと言いたい。