毒婦、修羅の過去

毒婦の過去。

ダンダンダン!

またある日の今度は夜20時頃だ。

 

突然、玄関のピンポンではなく

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

とドアを叩く音だった。

 

 

ビクゥ!っとして、まずは娘を抱き上げた。

 

夫は夜中からの仕事のため、ソファでうたた寝をしていた。

 

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

◯◯君!◯◯君!(夫の名前)

 

 

すぐさま寝ていた夫にグーパン入れて起こし、あんたのお母さん来たわよと起こした。

 

 

ちなみに、私は夫の両親には会ったことがない。

離婚してからの即再婚だから、親もお前の勝手にしろそんな女に会いたくない、と言っていたとの事だった。

まぁそれはとってつけた理由で。

勝手に離婚届出してたわけですから、私なんか紹介された事なんか一度もないわけです。

 

まぁ私からしたら嫁姑問題回避で良かったわ、くらいにしか思っていませんでしたが。

 

 

夫は飛び起きたが「いないと言ってくれ」の一点張り。

 

 

「電気がついてるからいるんでしょ!」

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

 

お前出ろや!

 

と小声で言う私。

おらんて言うてくれや!

て小声で言う私。

 

ごっつええ感じのこれ状態ですよ。

 

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(わかる方にはわかっていただけるかと)

 

 

娘はでっかい声で

「かーちゃん、とーちゃん?

お客様ですよぉぉおおおおお!」

 

と叫ぶしで。

 

 

とりあえず、子供を会わせる事が私の中で恐怖でしかなかったので

 

玄関のドアを閉めたまま

 

「は?どなた様ですか?

うちには◯◯などいませんが?」

 

ダンダンダン!

ダンダンダン!

 

しつこい。

 

「何時だと思ってるんですか?

警察呼びますよ!」

 

と言ったら静かになった。

 

覗き穴に穴が開くほどベッタリひっついて耳を澄まし、母親が去るまでずっと覗き込んでいた。

 

 

一難去ってはまた一難。

 

 

その後も、母親は何度も訪ねてきては

「息子を返してください」とドアの前でさめざめと泣いたり。

「泥棒猫!」と言われたり。

 

「あんたのせいで初孫に会えなくなった!」

 

とまで言われ。

 

 

なんで私が泥棒猫なの?

 

 

夫は、自分の親には私を最後まで「浮気相手」と言っており、不倫の末にできた子だと娘の存在を説明し。

 

自分のことは棚に上げ。

 

自分の悪事は棚に上げ。

 

 

全ては私と娘の存在のせいで今がある、とのように。

 

説明していたようです。

 

 

面白いですね。

ここまで自分大好きな人、見たことないからギネスか何かに載せてやってあげたいくらいです。

 

 

その後は父親が登場したり、先妻の母親?なのかその辺は不明なのですが自宅前でよく「泥棒猫!」「阿婆擦れ女!」などとよく叫ばれました。

 

 

録音して警察に持ち込むも、パトロール強化しますね、で終わり。

 

隣のおばちゃんもだんだんと「隣と関わったらえらい目合うわ」と思われたか、会っても軽く会釈されるだけの関係になり。

 

 

もうそこには住めなくなった。

 

 

金もないのに、また金を借りて。

新しい家に引っ越したのであった。

 

なーむー。